クラシック音楽その他の日記

コンサートに行った時の記録や、その他思ったことなど。基本的に放置状態ですが、ごくまれに更新します。

コンサート4 (平成28年12月2日、南紫音)


 2016年12月2日(金)19時00分開演
  紀尾井ホール


 ヴァイオリン 南紫音
 ピアノ ボリス・クズネソフ


ショスタコーヴィッチ 24の前奏曲 op34より
 嬰ハ短調、変ニ長調、変ロ短調、ニ短調


ストラヴィンスキー イタリア組曲(ヴァイオリンとピアノ版)


メシアン 主題と変奏


休憩


クロイツェル


(アンコール) パラディス シシリエンヌ 



 今回も良かった。
 初めの一音を聴くなり、「この音好きだ。」と思いました。


 紫音さん、相当舞台慣れしたというか、貫録が出たというか、可愛らしい感じではなくなったけど、円熟味が出ていて、良かったです。音の温度は、以前のような超高温ではなく、温かい音でした。
 そして、ボリス・クズネソフさんのピアノ、素晴らしかった。色はオレンジ色で、温度は温かく、ヴァイオリンの音の温度と合っていたと思います。
 匂いは、特に感じない。(音に匂いを感じる体験をしたのは、これまで、ネルセシアンの演奏だけ。)



 イタリア組曲は、素晴らしさのあまり、絶句!
 コメントできません。


 メシアンは、???
 メシアンって、こんな色してたっけ?という違和感があり、目の前で壮絶な演奏がされている中、醒めた感じで、外側から見ている感覚でした。メシアンに対する先入観なのか?


 クロイツェルは、1楽章が、抜群に素晴らしかった。ピアノが控えめで、ヴァイオリンが引きたっていたように思いましたが、あえてそういう風にしたんだろうなあ。


 弦のことはわからない門外漢の感想。



 
 こんなにも素晴らしい演奏家が存在しているのは、本当に嬉しいです。
 一人でも多く、南紫音さんの演奏を聴いてほしい、そう思いました。

コンサート3 (平成28年4月23日、紀尾井シンフォニエッタ)


 平成28年4月23日(土) 14時00分 開演
 紀尾井ホール



 紀尾井シンフォニエッタ東京 第104回定期演奏会
 指揮 トレヴァー・ピノック
 ピアノ イモジェン・クーパー


 フォーレ    組曲「マスクとベルガマスク」
 ベートーヴェン ピアノ協奏曲4番
 
 ハイドン    交響曲103番 変ホ長調
 アンコール   
 シューベルト  キプロスの女王 ロザムンデより 第3幕の間奏曲



 紀尾井シンフォニエッタの名前は知っていましたが、実際に演奏を聴くのは今回が初めてでした。
 とても良かったです。



 特に、ベートーヴェン。
 これまで、ベートーヴェンの曲を聴いて、ピアニストの演奏を素晴らしいと思うことはあっても、ベートーヴェンの曲を「いい曲」だと思ったことは一度もありませんでした。
 が、今回のピアノ協奏曲を聴いて、初めてベートーヴェンの曲を、いい曲だと感じました。
 我を消した演奏というか、とにかく素晴らしかった。



 昔、ベートーヴェンの月光ソナタのレッスンを受けていた時、先生が、
  
  「これは、オケだな・・・」


 と呟いたことがあって、妙に納得したことがありました。


  「オケは、音のうねりができるじゃないですか。それをピアノ1台でやろうとするか らねえ。」 


 それを聞いて、自分はオケがわからないから、ベートーヴェン弾けないのは仕方ない か、と諦めていましたが、今回、「ベートーヴェンって、こうだったんだ。」と思いました。
 ピアノの音と弦の音が混じり合うのを聴いたのは、今回が初めてでした。ピアノの音って、弦と混じるんですね。びっくりした。
 そういえば、ピアノも弦か。
 
  
 ベートーヴェン以外も、すべてよかったです。弦、フルート、オーボエ、クラ、ファゴット、自己主張が強すぎずに、仲よく混じり合っていて、これがハーモニーなんだ、と思いました。この体験も初めて。(どのオケでも、普通、何らかの夾雑物が入ってくるが、今回はそれを感じなかった。素晴らしい。)
 紀尾井シンフォニエッタの演奏は、たぶん、紀尾井ホールのホールの大きさとも、ぴったり合っていたのだろうと思います。


 客観的とか伝統的とかいう言葉の意味はよくわからないのですが、こういう演奏を続けてくれている楽団があったんだ、と嬉しかった。
 紀尾井シンフォニエッタ、また行きたいです。



 演奏会の後は、ニューオータニのトレーダーヴィックスで夕食+宿泊。相変わらず、トレーダーヴィックスのグリーンカレーは美味しい。
 紀尾井ホールの演奏会の後、ニューオータニで宿泊、というのは一度やってみたかったので、念願かないました!

コンサート1(平成27年9月5日、南紫音、大友直人)


 2015.9.5(土)初台の東京オペラシティへ。
 東京交響楽団のコンサート(指揮 大友直人)
  ラヴェル クープランの墓  
  コルンゴルト ヴァイオリン協奏曲
  シベリウス  交響曲6番



 クープランの墓は良かった。特にオーボエ。
 指揮者の背中からは、「音楽=生き方」的な(音楽を日常生活でも実現しているのではなかろうか、という)印象を受けました。


 南紫音さんのコンサートは4回目。安定して好演奏を披露していると思う。
 「音楽の前に謙虚」な姿勢が出ていた演奏だと思いました。
    
 また行こう。


 前に、紀尾井ホールで聴いたフランクのソナタは、びっくりするほど素晴らしかった。


 コルンゴルトの協奏曲は3楽章構成。
 個人的には、1楽章で感じ入るものがありました。


 「神の前に謙虚」、「自然の前に謙虚」、「音楽の前に謙虚」ていうのは違和感ないけど、
 「札束の前に謙虚」、「不動産の前に謙虚」、「自動車の前に謙虚」っていう表現は違和感あるよね。


 人間は、物質の前には謙虚になれず、精神性の前でのみ謙虚になれるのだ。


 自分も、何かの前に謙虚になろう。